2019-10-12
横浜技術士懇話会の講演前座談会報告書
文責:米山潔
1.日時:2019年10月11日(金)14時~15時
2.場所:かながわ県民活動センター 7F 705会議室
3.出席者(敬称略):上野修一、小林 斎藤一夫、高橋淳、米山潔、渡邊一男
4.配布資料
講演前・座談会レジュメ(2019-10-11)(米山潔)
「東電福島第一原発事故の原因究明に関する問題と解決方法」レジュメ
(2019-09-10)(米山潔)
福島第一原発3,4号機のベントライン、非常用ガス処理系(STGS)ライン
系統概念図(高橋淳)
5.議論内容
(1) 全体説明
米山が配布資料①に沿って説明した。特に持論の主張だけでなく、相手の話を聞いた上
での忌憚ない議論を望んでいる
①の1.と2.を説明し、3.については次回以後とした。
(2) 福島第一原発の4号機が水素爆発した理由
配布資料➂の入手経路が柏崎原発関係者であると、高橋より説明があった。
米山が貴重な資料と高く評価した後、以下解釈をした。
配布資料➂のベント配管経路を口径300mm、延長100mとし、都市ガスの天然ガ
スの流量計算式に当てはめ、3号機の格納容器圧力を0.8MPa(ゲージ)とすると、
排気筒のところで0,2MPaとなる。この圧力が4号機の非常用処理系に付加されれば、
容易に非常用処理系を逆流することが推測される。
ベントラインには建屋内換気も含まれるとの情報提供があった。(上野)
今後の課題として、計算条件の口径、延長等の詳細データが必要である。高橋が確認す
ることになった。データが揃ったところで、再度、議論することになろう
(3) 公式報告書を勉強すべき
上野より公式見解から更に学ぶべきとの主張があった。色々問題点を追及する前に、公
式報告を我々が知ることは必要で、有益な提案であった。
それに基づき、上野が「事故調をベースにした福一事故経過の整理」を次の講演前座談
会で報告することになった。
(4) 日本の原発は米国の醜い戦略による
小林より、福一1号機のターンキーといい、湯川博士を原発開発に拘らせなかったこと
等で、米国の醜い戦略が明確であるとの主張があった。
次回テーマの有力候補として議論したが、小林の都合がつかない、ということで延期と
なった。個人的な見解であるが、「宇宙開発事業団も米国の全面技術導入」で始まった。し
かし、今では国産化に成功し、立派に成長している。だから、ターンキーが悪いのではな
く、受け手の技術者の姿勢により優劣の差がつくと考えることもできる。小林にはこの点
も含めて、次回以降の発言を期待したい。
(5) 次回開催等について
今回のように、例会が県民活動センターで実施される前の時間を利用して講演前座談会
を開催することになった。
今回のように、パワーポイントを使用しないで済む場合には、9階又は10階のオープ
ン・スペースを活用することになった。
しかし、次回の上野はパワーポイントを使用する必要があるので、斎藤会長が会場予約
した後で、会員に通知することになった。
残された議論をメール交信で継続することを提案した。
斎藤会長の協力を得て、早速に実施したい。
以上