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ないが、主流はバイ オ プ ラ ス チ ッ ク で あ り
澱粉を原料に するものが多い。
主な生分解性プラスチックの成分として、
ポリ乳酸・ ポ リ カ プ ロ ラ ク ト ン ・ ポリヒド
ロキシアルカノエート・ ポリグリコール
酸・変性ポリビニルアルコール・カゼイン・
変 性 澱 粉 が あ る 。 石 油 由 来 で は PET共重合
体 も ある。
完全生分解性プラスチックは、微生物な
どによって分解し、最終的に水と二酸化炭
素に完全に分解する性質を持っている。
認証基準に は 地 域 差 が あ り 、 日 本 バ イ オ
プラスチック協会は「3カ月で6割以上が分
解 」な の に 対 し て 、ヨ ー ロ ッ パ で は「 2年以
内に9割以上が分解」と し て い る 。そ の た め 、
ゴミとして投棄された場合半永久的に分解
されずに残る従来のプラスチックに比べ、
自然環境への負荷は少ない。
部分生分解性プラスチックは、澱粉・セ
ルロース・ ポ リ ビ ニ ルア ル コ ー ル PVAなど
の生分解性材料と、通常のプラスチックと
の混合物である。
用途に応じてこれまでにさまざまな種類
のプラスチックが開発されてきたが、生分
解性プラスチックの種類は現状限られてい
る。
有機肥料の質に影響を与えることがな く、
埋立てたり投棄されても、微生物が分解し
てくれるので、ゴミとしてたまることがな
く、天然資源由来の合 成 樹 脂 は化石燃料を
使用せず、化石燃料枯渇の未来における唯
一のプラスチックであると唱える人もいる。
しかし、生 分 解 性 プ ラ ス チ ッ ク を 組 み 込 ん
だ製品が本当に環 境 に 優 し い と ア ピ ー ル で
きるのか問題である。
生 分 解 性 プラスチックの問 題 点
通常のプラスチックより高価であり、プ
ラスチックの利点であった耐久性・ 機能性
に劣る。また、使 い 捨 て を 前 提 に し た も の
であるため、リサイクルやリユースに向か
ない
我々の生活する環境に耐えられず、使用
中あるいは保管中に分解が進み、使用不能
となる可能性も ある
微生物によって分解させるので、埋立処
分 などをする場合は、その時の微生物の状
態 ・ 気候などにより、結果は 異なる。その
ため、管理された状況下でないかぎり、分
解にどれぐらいかかるのかは判らない。
2000年 代 に は 日 本 の 多 く の 自 治 体 で 環 境
に優しい素材としてもてはやされ印鑑登録
書のカードの素材として生分解性プラスチ
ックが 使 わ れ て い た が 、 発 行 し て 数 年 後 に
カードが分解されてしまい破損が多発した
ため、それらの自治体は交換を呼びかけて
いる。
部分的 生 分 解 性 プ ラ ス チ ッ ク の 残 渣 で あ
るプラスチック粉末(マイクロプラスチッ
ク )は、水系に流入した場合、海 面 や 海 中 を
半永久的に浮遊する。海鳥などがプラスチ
ック片を誤食するように小型濾過摂食動物
や動物性プランクトンがこれらを誤食し、
フィルターや消化管を詰まらせるなどの被
害を受ける可能性が指摘されている。
完全分解性プラスチックで ないかぎり、
通常のプラスチックも最終的には機械的破
壊や紫外線により風化し同様の粉末となる
ため、非常に長い時間スケールで見れば通
常のプラスチックが 、 マイクロプラスチッ
クになる。 ま た 分 解 の ペ ー ス は 陸 上 と 海 で
は異なり、海でも海域や水深によって差が
ある。
こ の た め 国 際 標 準 化 機 構 ISOが 海 で の 生
分解性プラスチックの規格づくりを進めて
いる。