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ダ石灰ガラスを用いている。
ホウケイ酸ガラスとは、通常のガラス原
料に硼砂を混ぜて熔融し、軟化する温度や
硬度を高めたガラスである。耐熱ガラス・
硬質ガラスとして代表的な存在である。
熱膨張率が低く、そのため一般のガラス
に比べて熱衝撃に強く、耐熱性・耐薬品性
に優れていることから、理化学器具や台所
用品(鍋のふた)な ど に 用 い ら れ て い る 。
ホウ素の原子は小さいため、通常のガラ
スより密度が低い。ホウケイ酸ガラスは 熱
膨 張 率 も 低 く 、 通 常 の ガ ラ ス の 3分の1程度
である。
そのため温度差に起因する熱応力が減少
し、熱衝撃に強くなっている。急激に、あ
るいは不均一に加熱すれば割れるが、粉々
にはなりにくい。光学的には色分散が小さ
く、屈折率が低い。通常は無色であるが、
ガラス工芸用の着色したものも存在する。
通 常 の ガ ラ ス 原 料 で あ る 珪 砂 SiO
2
・ソー
ダ灰Na
2
CO
3
・石 灰 石 CaCO
3
に加えてホウ砂
を用いる。実験器具に使われている低膨張
率のホウケイ酸ガラスの組成は、およそ
80%の二酸化ケイ素・13%の酸化ホウ素・
4%の酸化ナトリウム・2~ 3%の酸化アルミ
ニウムで示される。融点が高いことから、
熔接業で用いられるようなガスバーナーが
必要である。
現在、ほぼ全ての実験用ガラス器具が
ホウケ イ 酸 ガ ラ ス で で き て い る 。 高 融 点
や 紫 外 線 透 過 性 が 必 要 な 場 合 に は 石 英 ガ
ラ ス が 用 い ら れ る が 、 加 工 が 難 し く 高 価
である。
ホウケ イ 酸 ガ ラ ス 製 の 器 具 を 用 い る と 、
微 量 で あ る が ガ ラ ス 中 の ホウ素 が 溶 出 す
る 。 そ の た め 、 ホウ素 の 分 析 で は 、 ホウ
素 を 含 ま な い 素 材 ( 軟 質 ガ ラ ス ・ 石 英 ガ
ラ ス ・ 合 成 樹 脂 等 ) の 器 具 を 使 用 す る の
が望ましい。
わ ず か な 熱 変 動 に も 精 度 を 保 て る の で 、
反射望遠鏡の鏡にも 用いられている。
ネオジム磁 石 Nd
2
Fe
14
B
ネオジム磁石(英 :Neodymium magnet)と
は、ネオジム・ 鉄 ・ ホウ素を主成分とする
希 土 類 磁 石 (レ ア ア ー ス 磁 石 )で あ り 、 永久
磁石のうちでは最も強力とされている。
1984年 に ア メ リ カ の ゼ ネ ラ ル モ ー タ ー ズ
及び日本の住友特殊金属(現 :日立金属)の佐
川眞人らによって発明された。
一時、誤って「 ネ オ ジ ウ ム 磁 石 」 と 呼 ぶ
人もいたが、ネオジムはドイツ語・英語で
はネオジミウムであり、ネオジウムという
元素はない。
ネオジム磁 石 の特徴と用 途
磁 気 の 強 さ に は N24 からN54まで(理論上
は N64まで)の等級付けがされる。Nの後の数
字は磁気の強さを表している。ネオジム磁
石は磁束密度が高く、非常に強い磁力があ
る 。強力な磁石であるが欠点もある。機械
的に壊れやすいほか、加熱すると熱減磁を
生じやすい。キュリー温度は約315℃。
対策として、ジスプロシウムを添加し保
磁力を向上させる手法が存在する。1% のジ
スプロシウムの添加で熱減磁が15℃改善す
るといわれている。ま た 、 非 常 に 錆 び や す
く、製品として用いられる際にはニッケル
等でめっきして用いる。
小型のネオジム磁石は ハ ー ド デ ィ ス ク ド
ライブ・CDプレーヤー・携帯電話などに使
われている。
ハードディスクドライブでは、ヘッドと
呼ばれる読み書きする装置を移動させるた
めのアクチュエータに用いられる。